夢であえたら・・・4
僕には母親と思える人はいなくなった。
結局、最後までおばあちゃんに対しては本音でぶつかることはなかった。
お互いに遠慮し合い、お互いに嫌われることが怖かったのだろう。
僕は掴み所のない絶望感を感じながら、おばあちゃんの顔を思い出していた。
こんな時ドラマでは楽しい思い出の回想シーンが流れるはずなのだが、おばあ
ちゃんの顔が思い出せない。
イメージでのおばあちゃんしかでてこない。
おばあちゃんが母親になってから僕は正面を向いて目を見て話しをしてなかっ
たことに今さらながら気付いた。
それから泣いた…。
本当なら今すぐにでも会いに行くところなのだが、僕は罪悪感と後ろめたさで
行けなかった。
「ごめんなさい」と実家の方向に手を合わせて、また泣いた。
テーブルの上のおかゆは冷めていた。
「あの声が聞きたい」僕はそればかりを考えていた。
現実から逃げたかった。
小学生の僕もきっと現実からにげたかったのだろう…。
お姉ちゃんは僕が創りだした自分の精神の均衡を保つ為の一種の道具だったの
だろうか…。
それならそれでいい。
僕はただお姉ちゃんの声が聞きたかった。
つづく・・・・・・・・・
結局、最後までおばあちゃんに対しては本音でぶつかることはなかった。
お互いに遠慮し合い、お互いに嫌われることが怖かったのだろう。
僕は掴み所のない絶望感を感じながら、おばあちゃんの顔を思い出していた。
こんな時ドラマでは楽しい思い出の回想シーンが流れるはずなのだが、おばあ
ちゃんの顔が思い出せない。
イメージでのおばあちゃんしかでてこない。
おばあちゃんが母親になってから僕は正面を向いて目を見て話しをしてなかっ
たことに今さらながら気付いた。
それから泣いた…。
本当なら今すぐにでも会いに行くところなのだが、僕は罪悪感と後ろめたさで
行けなかった。
「ごめんなさい」と実家の方向に手を合わせて、また泣いた。
テーブルの上のおかゆは冷めていた。
「あの声が聞きたい」僕はそればかりを考えていた。
現実から逃げたかった。
小学生の僕もきっと現実からにげたかったのだろう…。
お姉ちゃんは僕が創りだした自分の精神の均衡を保つ為の一種の道具だったの
だろうか…。
それならそれでいい。
僕はただお姉ちゃんの声が聞きたかった。
つづく・・・・・・・・・